四国徳島県のツーリングスポット「祖谷渓」
祖谷渓は四国、徳島県三好市にある深いV字型の谷が続く渓谷です。
吉野川支流、祖谷川にある渓谷は全長10キロ、高さ数十メートルから百メートルくらいの高低差に、降雨量が多いことから樹木が生い茂っており、未開の地といえる景観が魅力となっています。
この辺りは平家の落人伝説のある隠里としても知られており、日本三大秘境といわれています。
山麓にしがみつくように家が点在し、この辺りはとくしま88景にも選定されているところです。
うっそうと茂る自然の中を走る気持ちよさ
祖谷渓を楽しむツーリングコースは、祖谷渓・祖谷川沿いを進む山道ルートと、観光バスが通る吉野川沿いを走るルートの2種類です。
山道ルートはちょっと時間がかかりますし、道が狭いのでツーリングの際には通行に十分注意が必要となります。
この辺り、特に吉野川は水害を起こすあばれ川として知られており、支流である祖谷川も同じく水害を起こすことが多かったとされています。
そこで主楽をつなぐ橋が設けられ、それが西祖谷山のかずら橋で、東祖谷山には奥祖谷二重かずら橋があり、かずら橋は重要有形民俗文化財です。
祖谷渓のかずら橋は下が見えて怖いけどわたる価値あり
祖谷渓にあるかずら橋はサルシナなどの葛類(かずらるい)を使いかけられた橋です。
原始的なつり橋ですが、全長45m、幅2m、谷からの高さは14mと日本三奇橋の1つに数えられます。
大正時代にはワイヤーを使った橋になりましたが、1928年、地域振興により復活、現在も安全のためのワイヤーが利用されており、かずらはワイヤーを包み込むように装飾されている状態です。
かなり高さがあり、かずらの隙間からはるか45m下の景色が見えるので、高所恐怖症の方が渡るのはちょっと無理かもしれません。
しかし大自然の中にがっしりと組まれたかずら橋は、渡る価値ありです。
祖谷渓に行くならそばを食べなくちゃ
祖谷渓に行くならせっかくのツーリングですから、名物も食べましょう。
この辺りは祖谷そばが名物で、多くのライダーたちが堪能してきました。
この辺りは1日の寒暖差がとても激しく、そばを育てるのに適していたため、そばのお店があります。
地元のそばの実を使ったそばは、このあたりの清流で作られており、のど越しのいいとてもおいしいそばです。
祖谷渓に面したテラス席があるお店もあるので、絶景を見ながらそばを楽しむのもいいでしょう。
またこのテラス席がある施設は旅館も併設されているので宿泊も可能です。
源平の歴史深い琵琶の滝
落差25m、とくしま水紀行50選にも選定されている琵琶の滝は、祖谷のかずら橋のすぐそばにあります。
吉野川の支流、祖谷川に流れ込む小さい谷にかかる滝ですが、源平の歴史深いこの地の印象的な滝です。
源平の戦いに敗れた平家の落人が祖谷に落ち、そのまま土着しました。
落人となる前の生活をしのび、この滝の下で琵琶を弾き慰めあっていたことから、琵琶の滝と呼ばれるようになったと伝えられています。
こうした歴史をしのぶ場所にも立ち寄ってほしいです。