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龍勢会館

道の駅龍勢会館はちょっと違った場所

ツーリングは、走るだけにとどまらず、各地の史跡名勝を訪ねてみるという楽しみ方もあります。
バイクのツーリングは小回りも利き、いろいろな回り方もできますので、ちょっとしたところでも立ち寄ってみるといいでしょう。

埼玉県の秩父は、バイクのツーリングスポットとしてもよく知られた地域で、様々な観光スポットとともにかなりの賑わいを見せます。
峠もいくつもあり、走っても楽しいところでもあるからです。
道の駅を訪ねながら、ツーリングしてみるという楽しみ方もできます。

そんな秩父の道の駅に、龍勢会館というところがあります。
皆野両神荒川線とも呼ばれる県道37号線沿いにあります。
東京方面からであれば、国道299号線から県道270号線を経由して入ってくると接続しやすいです。

この道の駅龍勢会館は、駐車場も普通車なら74台止められ、大型車も11台止められる大きな道の駅です。
トイレの数もそろっており、農産物の直売所や食堂もあります。
これだけであれば、通常の道の駅なのですが、龍勢会館はちょっと違った場所になっているのです。

草の乱のセットが残っている龍勢会館

映画のセットが道の駅になっているところはいくつかありますし、そういった設備を備えているところもあります。
龍勢会館の場合には、草の乱という映画のセットを移築したものが残っているのです。

草の乱は、日本史の中でも最も大規模な農民一揆となった秩父事件を題材とした映画です。
養蚕農民の困窮した状況から農民一揆へと発展、武装蜂起したのが秩父事件ですが、その映画のセットを移築してあるのです。

自主製作映画で、自主上映ですのであまり知られていない映画でもありますが、実際の中心人物だった井上伝蔵の邸宅を忠実に再現しています。
他にもセットを利用して喫茶店を営業している店があったりもします。
こういったセットを見るだけではなく、秩父事件の資料館も併設してありますので、改めて当時の困窮した状況や、社会的状況から引き起こされた事件を考え直してみてもいいでしょう。

改めて歴史を振り返り、考えてみること

ツーリングスポットというと、どうしても景観がきれいな場所や、世界遺産のように注目される場所に行きがちです。
秩父の場合には、国道299号線の正丸峠を代表として、走っても楽しい場所もたくさんあり、そういったところを中心として考えるでしょう。
そんな中で、近代史の中にあるスポットを回ってみるのも、ツーリングのプランとしてはありではないでしょうか。

今の状況がどんな犠牲の上に成り立ってきたのかもわかります。
特に秩父事件は、その数1万4千名もの人が処罰された事件でもあるのです。
道の駅にもなっていますので、ツーリングを兼ねて尋ねてみてもいいでしょう。